2022年5月12日
樹の多い山の手の初夏の景色ほど美しいものはない。始めは樹々の若芽が黒々とした枝の上に緑の点を打って、遠く見ると匂いやかに煙って居るがその細かい点が日ごとに大きくなって、やがて一刷毛、黄の勝った一団の緑となるまで、日々微妙な変化を示しながら、色の深さを増して行くのは朝晩眺め尽しても飽きない景色である。五月の日に光るかなめの若葉、柿の若葉。読我書屋の狭い庭から日々微妙な変化を示しながら。
樹の多い山の手の初夏の景色ほど美しいものはない。始めは樹々の若芽が黒々とした枝の上に緑の点を打って、遠く見ると匂いやかに煙って居るがその細かい点が日ごとに大きくなって、やがて一刷毛、黄の勝った一団の緑となるまで、日々微妙な変化を示しながら、色の深さを増して行くのは朝晩眺め尽しても飽きない景色である。五月の日に光るかなめの若葉、柿の若葉。読我書屋の狭い庭から日々微妙な変化を示しながら。